足・足首の痛み|やまかわ整形外科・リハビリクリニック|京都市下京区の整形外科・リハビリテーション科

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足・足首の痛み

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シンスプリント

シンスプリントとは

シンスプリントはランニングやジャンプなどのスポーツ活動に起因する障害で、主に脛骨(すねの骨)の内側に痛みが生じる状態です。別名で過労性脛部痛、脛骨疲労性骨膜炎、脛骨過労性骨膜炎とも呼ばれます。この症状は陸上競技やバスケットボール、サッカー、バレーボールなどの走行や着地、切り返しの多い競技で見られ、特に1216歳の若年層、特に女性に多く見られます。

 シンスプリントの原因

シンスプリントの主な原因は、ランニングやジャンプといった着地動作により、脛骨に付着しているヒラメ筋や後脛骨筋、長趾屈筋などが骨膜を引っ張ることによって引き起こされます。足の形態異常や筋肉の柔軟性低下、足関節の可動域低下、そして練習環境や使用するシューズの問題も外的な要因として挙げられます。

 シンスプリントの症状

シンスプリントの主な症状は、下腿内側(脛骨内縁中1/3、脛骨内踝より1220cm上)に徐々に生じる圧痛、運動時の痛み、および足屈筋の抵抗運動時に痛みが増強することです。前外側型と後内側型に分けられ、それぞれ脛骨前外側や後内側に疼痛が見られます。痛みは運動時に感じ、初期段階では休息やウォーミングアップで軽減することがありますが、無視した場合は悪化し、安静時にも痛みを感じ、日常生活に支障をきたすことがあります。進行すると疲労骨折の可能性も考えられます。

 シンスプリントの治療方法

シンスプリントの治療は、基本的には「患部を休めること(保存治療)」が中心です。

・保存療法

シンスプリントの原因となる活動を休止し、アイシングや消炎鎮痛剤、湿布を用いて炎症を抑え、痛みを軽減させます。足の形態異常に対してはリハビリや足底板の利用、テーピングも行われることがあります。

 

足関節捻挫

足関節捻挫とは

足関節捻挫はスポーツ選手だけでなく、一般の方にもよく見られる怪我の一つです。主にランニングやジャンプの着地時に足関節を内側に捻ることで、外側の靭帯が伸びたり切れたりすることが原因となります。怪我直後からは、外くるぶし周辺に腫れや痛みが生じ、時間が経つと皮下出血も見られます。

 足関節捻挫の症状

この怪我の主な症状は、患部の痛みと腫れです。靭帯の損傷が大きいほど痛みと腫れの程度が強くなります。また、捻挫の重症度や損傷部位によっては、関節のぐらつきや可動域の制限、内出血なども発生します。初期の数週間から数か月は痛みや腫れが和らぎますが、その後は運動時の痛みや関節の不安定性が残ります。患部に無理な負荷をかけると、他の組織にも損傷が及ぶ可能性があり、慢性的な痛みや足の変形性関節症などが生じることがあります。そのため、捻挫をした場合は早期の診断と治療が重要です。

 足関節捻挫の治療方法

怪我直後の応急処置としてはRICEが有名ですが現在ではPOLICEという概念が広まってきています。

P:Protection(保護)

OL:Optimal Loading(最適な不可)

I:Icing(アイシング)

C:Compression(圧迫)

E:Elevation(挙上)

ただし、これは靭帯損傷に対する治療ではなく、あくまで現場での応急処置です。2度以上の損傷では、POLOCEに加えて23週間の固定が必要です。3度の捻挫で非常に強い不安定性がある場合は手術が検討されることもあります。

足関節捻挫の治療で特に重要なのは初期の適切な固定です。怪我をした場合は、整形外科を受診して正確な診断と治療を受けるよう心がけましょう。

アキレス腱断裂

アキレス腱断裂とは

アキレス腱は足首の後ろに位置する、ふくらはぎの真ん中からかかとにかけて広がる人体で最も太い腱です。アキレス腱断裂とは、この腱が切れた状態を指します。

アキレス腱断裂の原因

主な原因はスポーツ活動中に見られ、ダッシュ、ジャンプ、ターンなどの動作時にふくらはぎの筋肉が収縮したり、着地時に筋肉が伸ばされた際に発生します。断裂の要因として、腱に小さな傷が入り、その部分が弱くなることが挙げられます。

 アキレス腱断裂の症状

アキレス腱が断裂する瞬間には「後ろから蹴られた」「ふくらはぎをバットで叩かれた」「ボールが当たった」といった衝撃を感じ、痛みが発生します。受傷直後でも歩行や足首の動きは可能ですが、つま先立ちができない場合はアキレス腱断裂の可能性が高まります。

 アキレス腱断裂の治療方法

アキレス腱断裂には、保存療法と手術療法に分けられます。

保存療法

この方法では、アキレス腱に負担をかけないようにギプスや装具を使用します。痛みの軽減と再断裂予防が重要です。治療スケジュールは断裂の程度により異なりますが、通常は約3か月で正常な歩行が可能になり、スポーツへの復帰は約6か月以降とされています。

手術療法

手術療法では、再断裂のリスクが低く、早期からリハビリが可能です。全身の筋力や可動域の低下も少ないため、アスリートなどが早期の復帰を望む場合に選択されることがあります。手術後は装具で負担を軽減し、一般的には約2か月で正常な歩行が可能となり、スポーツへの復帰は約6か月以降が目安です。

ある論文では保存療法と手術療法による6か月後の運動能力は差がないとするものもあります。

外反母趾

外反母趾とは

外反母趾は、足の親趾が外側に曲がって変形し、親趾の付け根の関節が内側に突出して腫れ、痛みを引き起こす状態です。この症状は足の横アーチが崩れ、靴を履くことで親趾が外側に圧迫されて変形が起こることが原因とされています。

 外反母趾の原因

①ハイヒールやパンプスなどの靴による変形

足の先端が狭い靴を履くことで、親指が強制的にくの字の形になり、変形が起こりやすくなります。女性がハイヒールを履くことが多いため、外反母趾になりやすいです。

②扁平足や開帳足からの併発

足のアーチ構造が崩れる扁平足や開帳足は、外反母趾の原因の一つと考えられます。正常なアーチが崩れることで足の内側や親指側への体重がかかり、外反母趾が発生しやすくなります。

③関節リウマチからの合併症

関節リウマチは足の変形を伴うことがあり、外反母趾もその一環として発生することがあります。

外反母趾の症状

軽度の外反母趾では、靴を履いた時に親趾の付け根に痛みを感じることがあります。重度になると、第2趾や第3趾の付け根にタコができ、痛みを伴います。外反母趾の角度が強くなると、親趾の付け根の痛みは軽減され、代わりに第2趾が押されて脱臼しやすくなります。

 外反母趾の治療方法

外反母趾の治療には、保存療法と手術療法に分けられます。

保存的治療

軽度な変形や初期の外反母趾には保存的な治療が行われます。靴の選択が特に重要で、ゆとりのある靴と外反母趾用装具、足に合ったインソールが使用されます。足の筋力訓練やストレッチも有効です。

手術療法

保存的治療が効果的でない場合や症状が重い場合には手術治療が検討されます。手術方法は変形の程度や痛む部位により異なります。

扁平足:後脛骨筋腱不全、足底腱膜炎

扁平足とは

扁平足は、足のアーチ構造にゆがみが生じて土踏まずがなくなる状態を指します。足のアーチは、歩行時の足への衝撃吸収やアキレス腱に力を伝える役割があります。扁平足は、幼児期と成人期で原因や症状が異なります。

扁平足の原因

幼児期扁平足

多くの場合、足を形成する靭帯が緩んでアーチが十分に形成されないことが原因です。これは成長とともに改善されることが一般的ですが、先天性の要因や病気によるものは治りにくいことがあります。

成人期扁平足

加齢、長時間の立位・歩行、無理な運動などにより足のアーチを形成する靭帯や腱が傷つくことが主な原因です。特に中年以降の女性や肥満体型の方に多く見られます。

 扁平足の症状

幼児期扁平足

大半は症状がなく、成長に伴い改善されます。ただし、先天性の場合や成長によって改善しない場合には歩行の不安定さや姿勢の悪さなどが現れることがあります。

成人期扁平足

足関節に腫れや痛みが生じ、症状が進むと歩行障害や姿勢の悪化、頭痛や腰痛など全身に広がる可能性があります。

扁平足の治療方法

扁平足の治療には、保存療法と手術療法の2つに分けられます。

保存療法

幼児期扁平足の多くは治療の必要がなく、成長に伴い改善されます。成人期の場合は鎮痛剤や湿布などで症状の緩和を図り、足のアーチをサポートするための装具も使用されます。リハビリや減量指導も行われることがあります。

手術療法

保存的治療が不十分な場合や先天的な原因で扁平足が生じている場合には、腱移行術や関節手術が検討されることがあります。

・足のスポーツ障害(三角骨障害、ジョーンズ骨折、種子骨障害、外脛骨障害)

全体重のかかる足には陸上競技やサッカー、バスケットボールなど、ランニングやジャンプ動作の繰り返しの多いスポーツにより上記のような障害が多く発生します。足の使いすぎ、柔軟性の低下や筋力不足、扁平足、不適切な靴、悪い路面での練習などが発症の背景にあります。発症した場合は、負荷の調整・適切な予防管理が必要です。

 

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