「ホラ!はやく行くよー!」
と言ってお子さんの手を引っ張ってしまう親御さんも多いのではないでしょうか。
その後、腕を動かしたくなくなったため来院されるケースはよくあります。
また兄弟で腕の引っ張り合いをしていてどちらかが急に泣き出す、等発症要因は様々です。
これは「小児肘内障」といって、肘の靭帯が橈骨という腕の骨からずれてしまうものです。
小児は靭帯がみずみずしく、また橈骨頭という骨の部分が未成熟なため外れやすいのです。
2歳~5、6歳でよく起こります。
外れた靭帯を戻す必要があり、整復中は子供は必ず泣きますが整復されると大抵は泣き止みます。
以前宝塚市立病院で夜勤をしていた際は2回に1回は肘内障の子供が来院しよく整復していました。
ただ中には骨折が隠れていたり、手術による整復が必要であったりしますので整骨院や整体院より医療機関への受診をおすすめします。
障害や後遺症が残ることはまずありませんし、繰り返し起こってしまう方でも小学生になる頃にはほとんど発症しなくなります。
もし起こってしまっても慌てることなく、整形外科へお問い合わせください。
京都市下京区 西七条の整形外科
医療法人山川医院
山川 智